第92回全国安全週間中部地区企画特集

2019年7月2日 特集

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 今年も7月1日から第92回全国安全週間がスタートした。産業界での自主的な労働災害防止活動を推進し、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ることを目的に1928年から92年間、人命尊重という崇高な基本理念の下、一度も途切れることなく続けられてきた。
 今年のスローガンは「新たな時代に PDCA みんなで築こう ゼロ災職場」。安全週間を契機に、経営トップの明確な方針のもと、現場作業員から経営者までが連携し一丸となって安全衛生水準のさらなる向上を図り、実効性のある安全活動に取り組むことが求められている。
 特に建設業界は2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた施設整備工事、本格的に動き出したリニア中央新幹線工事、東日本大震災をはじめとした各地の災害復旧・復興、防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策など建設投資が増える中、技能者・技能労働者の不足や長時間労働が問題となっている。将来の建設業を支える若い人材の入職を促進するためにも安全で快適な職場環境づくりは不可欠だ。
 このため、生産性向上や働き方改革の実現へ国や自治体もさまざまな施策を打ち出しているが、企業に安全文化の醸成がなければ効果も生まれにくい。全国安全週間を契機にいま一度、基本に立ち返った安全活動への取り組みが求められている。