2011年の東日本大震災以降、熊本や大阪北部、北海道胆振東部など各地で地震による被害が発生し、地球温暖化の影響で豪雨や大型台風による災害も多発している。今年は台風15号、19号が連続して襲来。堤防決壊による広範囲の浸水被害、土砂崩れなどが各地で起こり、一部地域では長期にわたり停電し社会生活に影響を及ぼすなど国土の脆弱性が改めて浮き彫りとなった。道路や河川堤防の耐震化、浸水対策などインフラの防災・減災対策は着実に進められているが、過去に経験のない災害に見舞われているのも現実だ。これまでの経験や教訓は生かしつつ、従来の常識にとらわれない新たな対策が求められている。