新東名高速道路整備促進企画 伊勢原JCT~御殿場JCTの施工が佳境

2019年12月19日 特集

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 海老名南JCT(神奈川県海老名市)を起点に豊田東JCT(愛知県豊田市)までの延長253.2キロを結ぶ「新東名高速道路」は、法令による国土開発幹線自動車道の予定路線名では「第二東海自動車道」、高速自動車国道法に基づく法定路線名としては「第二東海自動車道横浜名古屋線」と呼ばれる。1969年に開通した東名高速道路が、東京~厚木間での休日の渋滞を慢性化させていたことから、1980年代の第四次全国総合開発計画、国幹道法改正を経て整備の緊急性、優先度の最も高い路線に認められ、1993年11月、静岡県長泉町~愛知県東海市間で施行命令が下された。
 1998年3月に「伊勢湾岸自動車道」として名古屋南IC~東海IC間が最も早く開通し、2005年3月までに豊田東JCT~東海IC間(四日市JCTまで)が全通。伊勢湾岸自動車道を除いた区間は11年8月、道路名称を仮称第二東名高速道路から「新東名高速道路」とされた。
 12年4月、御殿場JCT~浜松いなさJCT間(145キロ)が開通した。この開通延長は、日本の高速道路のうち、一度の開通としては最長となった。その後16年2月に浜松いなさJCT~豊田東JCT間55キロが延伸開通して伊勢湾岸自動車道と接続。18年1月に神奈川県内初の供用区間として海老名南JCT~厚木南IC間1.5キロ、19年3月に厚木南IC~伊勢原JCT間4.3キロが開通している。
 現在、伊勢原JCTから御殿場JCTに至る約48キロで23年度までの全線開通をめどに工事が進行中。各所で大規模な橋梁やトンネル、高架道路、ICの建設が佳境を迎えている。本区間の開通で、日本の大動脈のダブルネットワーク化がいよいよ実現する。現東名道の混雑緩和や物流基盤の充実、沿線の経済活性化に加え、災害時の対応向上といったさまざまな効果へ期待が高まっている。