持続可能な漁港漁場整備を支える建設技術

2020年3月5日 特集

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 漁港港湾工事における作業船の合理的な運用を実現し、漁港漁場建設業の働き方改革・生産革命を後押しする、全日本漁港建設協会(全漁建、長野章会長)の「作業船位置・回航情報システム」。この新システムを活用する動きが全国で広がっている。岩手県、高知県、長崎県で導入されたほか、自社の業務管理に生かす建設会社が出てきた。全漁建を中心とする研究グループが開発したこのシステムは、データ発信機を設置した作業船の位置・回航に関するデータを全漁建のクラウドサーバで管理し、パソコン等で各作業船の位置情報、回航履歴、広い海域の任意点の気象海況情報の検索・表示を行う。導入効果として▽災害早期復旧のための作業船位置情報の把握▽計画的発注のための作業船位置情報の把握▽作業船に係る回航、避難回航履歴の明示▽工事実施と運用管理のための作業船位置回航情報と気象海況情報の同期-があげられる。