社会資本の適切な更新、維持管理が求められている。実際、老朽化した上下水道管の破損など、市民生活に影響する事故が全国的に起き、自治体にとってその対策が喫緊の課題となっている。耐震性能が劣化した建築物は大地震時に倒壊する危険が高く、陳腐化した設備は環境負荷要因となる。一方、既存ストックの有効活用が新たなビジネスや観光資源を創出し、都市、地域の魅力の向上、経済の活性化に寄与する事例も増えてきた。本特集では、自治体のストック対策、学識者によるインフラの維持管理対策拡大に向けた提言、改修技術、再生デザインの事例などを紹介する。