今年3月11日で東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生から丸10年を迎える。東日本大震災の地震動により関西圏でも被害が発生した箇所もあったが、その直後から30年以内に70~80%の確率で発生するとされている南海トラフ巨大地震への備えが加速することになった。国は超高層建築物などの同巨大地震による長周期地震動対策を策定・展開し、地震を含む災害への対策として安全・安心と国土強靱化の事業に注力してきた。関西圏でもさまざまな事業が進む。「2021年近畿の都市防災企画」では、高潮だけでなく同巨大地震による津波に対応する大阪府の三大水門改築事業の現状と展望や、長周期地震への安全性を向上する大阪府咲洲庁舎のプロジェクトについてインタビューなどを通じ報告する。