新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で建設投資や多くのインフラ整備計画が停滞している。そのなかで神奈川県内では横浜市の国際園芸博覧会(花博)誘致や、山下ふ頭(中区)へのカジノを含むIR(統合型リゾート)導入推進、川崎市の等々力緑地再編整備(中原区)と登戸・向ケ丘遊園周辺まちづくり(多摩区)、リニア中央新幹線開業にともなう神奈川県駅(相模原市緑区)周辺再開発など複数の大規模プロジェクトが進んでいる。花博開催は、瀬谷区と旭区にまたがる約242ヘクタールの再開発とテーマパークを核とした複合集客施設誘致につながる、郊外部活性化事業のモデルケースとしても期待されている。登戸・向ケ丘遊園周辺まちづくりは、小田急線の登戸・向ケ丘遊園両駅を中心に、30年後のまちの将来像を示している。1988年にスタートした登戸土地区画整理事業も終盤に差し掛かり、今後は複数の区画で民間主導の再開発事業が立ち上がってくると見られている。リニア新駅開業では駅ができるJR・京王線橋本駅周辺(緑区)に加え、隣駅の相模原駅北口地区(中央区)の米軍施設跡地再開発が注目を集めている。