SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みなど自然環境保全が事業者の責務となる現在、自然環境への影響を避けるため、牧草などの安価な外来草本を用いた法面保護工や緑化工等ができなくなってきています。日本工営が開発した「BSC工法」は、バイオロジカル・ソイル・クラスト(Biological Soil Crust)が持つ侵食防止効果に着目した自然にやさしい侵食防止・植生形成技術です。BSCとは糸状菌類、土壌藻類、地衣類、コケなどが地表面の土粒子や土塊を絡めて形成するシート状の土壌微生物のコロニーで、植生遷移の最初の段階にあたるものです。本技術は土壌藻類資材を散布することでより早期にBSCを形成して侵食を防止し、周辺環境に応じた植生遷移をスタートさせます。従来の緑化技術や資材とも組み合わせ可能な汎用性の高い技術です。