福岡県大牟田市/新庁舎配置は笹林公園など活用案に、事業手法はDB方式・CMを導入

2024年6月27日 工事・計画 [19面]

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 福岡県大牟田市は市庁舎(有明町)の老朽化などに伴い計画している新庁舎整備の基本構想策定に向けた審議会(会長・宇都正哲東京都市大学大学院教授、10人)の第4回会合を25日に市内で開いた。現庁舎東側の笹林公園などを活用して新庁舎を整備する配置案を了承。事業手法は工期短縮が期待できる設計・施工一括(DB)方式が最適とし、コンストラクション・マネジメント(CM)を導入する。
 配置案は前回の審議会で示した複数の案から一つに絞り込んだ。了承した案は現在の立体駐車場、労働福祉会館を解体し、笹林公園の敷地も含めて活用。新庁舎9階建て延べ1万8810平方メートルと、立体駐車場3階建て延べ7541平方メートルを整備する。
 新庁舎と駐車場が隣接し移動が容易な点や敷地の地盤が高く防災性が高い点、本館と広場が隣接し本館の利活用やにぎわい創出に効果的な点などを評価した。
 DB方式は発注者の意向を反映させる目的で基本設計先行型も検討する。CMはDB方式のデメリットであるコストの不透明性の解消を目指し導入。業務の委託先は2026年度に選定する予定としている。
 事業スケジュール案も示した。25年度から都市公園変更などの手続きを行い、26年度に基本計画を策定。27年度に基本設計、28~29年度に実施設計、29~32年度に工事を行い、32年度の供用開始を目指す。
 次回の審議会は8月上旬の開催を予定しており、新庁舎の規模や事業手法、概算事業費などの基本構想の審議会案を取りまとめる。10月に予定する一般意見募集を踏まえ、25年1月に答申する。市は同3月の基本構想策定を目指す。
 基本構想策定支援業務は梓設計が担当。