関東整備局/ECI方式の江戸川水閘門改築1期、技術協力業務プロポ公告

2024年6月28日 工事・計画 [5面]

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 関東地方整備局はECI方式を導入して、江戸川と旧江戸川の分流点に設けている「江戸川水閘門」の改築工事の第1期に着手する。28日に「R6江戸川水閘門改築(I期)工事」の技術協力業務の委託先を選定する公募型プロポーザル(WTO対象)を公告する。参加申請と技術資料を7月29日まで電子入札システムで受け付ける。履行期限は12月27日。技術協力業務の参考業務量(税込み)は1000万円程度。工事規模(税込み)は67億~73億円を見込む。
 参加できるのは単体または2者JV。いずれも関東整備局の一般競争入札参加資格で一般土木工事の経営事項評価点数が1200点以上であることなどが条件。所定の実績も求める。
 プロポーザルでは▽技術協力業務の実施▽水閘門本体工と鋼管矢板の接続部における仮締め切り構造および施工方法の提案▽軟弱層(鋭敏粘土層)上におけるトラフィカビリティ、地耐力の確保-の3テーマで提案を求める。
 老朽化している江戸川水閘門(旧江戸川の河口から約9・3キロ)の下流側に新たな水閘門を建設する。機能を維持しながら改築するため、新水閘門の建設は左右岸で2期に分けて施工する。
 I期工事は左岸側閘門部の施工を担当する。II期工事に向けて一部本体工と仮締め切りを残置しコスト縮減や工期短縮を図る計画だが、I期とII期の間で水たたき部上の仮締め切りの一部に開口部が残るため、その部分の閉塞(へいそく)が課題となる。また河口近くの極めて軟弱な地盤上で作業を安全に行う工夫も求められる。
 工事場所は東京都江戸川区東篠崎町地先~千葉県市川市川原地先。工事概要は▽水閘門新設工(径間17メートル)=盛り土工約3万5000立方メートル、地盤改良工、のり面護岸工、既製杭工約170本、矢板工約240枚、床版・堰柱・門柱・操作台・胸壁工約5900立方メートル、翼壁工約1200立方メートル、水叩き工約470平方メートル、中壁工▽閘室本体工=既製杭工約50本、床版工約1800平方メートル、矢板工約50枚、中壁工、護床工▽閘門本体工=既製杭工約20本、矢板工約80枚、床版・堰柱・門柱・操作台・胸壁工約2000立方メートル、護床工、根固工、構造物撤去工、仮設工、土留め・仮締め切り工、上屋工-など。
 工期は2029年2月末の予定。手続きが順調に行けば25年3月下旬の工事契約を見込む。