北海道開発局/24年度施工効率向上プロジェクト、天候など考慮し適正工期設定

2024年7月1日 行政・団体 [6面]

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 北海道開発局は、2024年度の施工効率向上プロジェクトをまとめた。時間外労働の上限規制を踏まえ、「週休2日の質の向上」を図るため、適正な工期設定に重点的に取り組むことを明記。工期設定に当たっては休日、準備期間、天候などを考慮するとともに、資機材などの逼迫(ひっぱく)で全体工程に影響が生じた場合は、適切に工期の変更を検討することを盛り込んだ。
 施工効率向上プロジェクトは、受発注者間での情報共有の徹底や協議の迅速化、工事書類の簡素化など、公共工事の品質確保や生産性の向上に向け、工事の着手前、工事中、完成後の3段階で行う取り組みの総称。同局では09年度から取り組んでおり、24年度は▽適正な工期設定▽条件明示の徹底▽工事書類の簡素化-の3項目を重点取り組み事項に掲げた。
 適正な工期設定では、準備期間と後片付け期間を含めた実工事期間であることとし、不稼働日は「休日(土日、祝日、年末年始休暇および夏季休暇)、降雨日、降雪期、出水期などの作業不能日数、地元関係者との協議などの必要な日数を見込む」ことを明記した。
 条件明示の徹底に向けては、過年度からの継続工事箇所は、過年度実施済みの内容を適切に反映するとともに、後から発注される工事などに対する工程の影響の有無を確認する。工事発注前に、設計内容と現場条件が一致しているか事前に確認することも徹底する。
 工事書類の簡素化では、「工事書類の簡素化ポイント」を作成し、受発注者の書類を明確化するとともに、「書類限定検査」を推進するため工事書類統一化を図り、負担を軽減する。