国際女性建築家会議日本支部/30周年記念展覧会開幕、アーカイブの重要性を講演

2024年7月3日 行事 [2面]

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 UIFA JAPON(国際女性建築家会議日本支部)の設立30周年記念展覧会「1×1(ワン・バイ・ワン)コレクション」が1日、東京都港区の建築会館ギャラリーで開幕した。同日には記念講演会を開催し、国際女性建築家アーカイブ(IAWA)名誉議長のドナ・デュネイ氏(米バージニア工科大学名誉教授)が登壇。建築に対して女性が貢献してきた歴史を記録して、次世代に継承していく重要性を指摘した。講演会にはオンラインを含め約40人が参加した。
 女性建築家を中心とする国際組織UIFAの日本支部として、1992年から活動を展開してきた。「1×1コレクション」は、建築関連の仕事に関わる女性から、1人1点ずつ仕事での大切なきっかけとなったアートワークを収集する活動で、IAWAが2020年から進めている。その一環で、UIFA JAPONが国内で呼び掛けて展覧会が実現した。出展作品はバージニア工科大にあるIAWAコレクションに加えられる。
 講演でデュネイ氏は、女性プロフェッショナルの貢献を記録するアーカイブの重要性を説明。「女性が建築に関与した歴史を記録する。すぐに収集しなければ散逸してしまう」と指摘し、「アイデアの宝庫は大きな可能性を秘めている」と述べた。「一般では見向きもされないような小さい物を集めることが大事だ。何らかのひらめきを与えることになるかもしれない。私たちが協力し合うことによって素晴らしい未来につながっていく」と連携を呼び掛けた。現在は米国や日本など25カ国から資料を収集しており、増え続けているという。
 展覧会の時間は午前11時~午後7時。会期は6日まで。