茨城県鉾田市/鹿島灘海浜公園を「海を望む道の駅」へ、拠点化整備基本構想を公開

2024年7月5日 工事・計画 [5面]

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 茨城県鉾田市は、大竹地区にある鹿島灘海浜公園の一部を「海を臨む道の駅」として再整備する構想を明らかにした。観光や地域交流の拠点にし、市内外からの集客数アップにつなげる。延長約3キロにわたる海岸線や国道51号沿いにある約170台収容可能な広い駐車場を生かす。コンセプトや基本方針、導入機能などは今後、国や県、関係者と連携して検討し詰めていくという。
 3日に「鹿島灘海浜公園拠点化基本構想」を公開した。同公園は国道51号に面した「台地部」と海岸沿いの「海浜部」の二つのエリアに分かれる。開園から20年以上が過ぎ、施設の老朽化が進んでいる。維持管理コストが増大していることから、県は海浜部の活性化を検討。台地部の拠点化は、指定管理者である同市が担当する。
 コンセプトは「道の駅化」と「地域特性を生かした公園施設の魅力度アップ」の2本柱。市の主要産業である農業や野菜をテーマとした公園づくりを進め、市のブランド力強化にもつなげたい考え。
 公園利用者を対象とした事前調査によると、広大で自然豊かな公園を混雑なく広々と使える現状に満足する声がある一方で、にぎわいを演出したり、観光客を多く呼び込む施設の整備を求める意見もあるという。調査結果を踏まえ、静かな空間や気軽に利用できる公園の雰囲気を残しつつ、地元住民と市外からの来園者との交流を生む拠点として活性化させる。飲食店や物販店の拡充、イベントゾーンの整備、写真撮影スポットとなる、公園を象徴するような看板やオブジェの設置などを検討していく。
 同公園は2000年に都市公園として整備された。所在地は鉾田市大竹390。計画面積76・2ヘクタール(開園面積20・6ヘクタール)。全長約1キロのボードウオークや海を一望できる見晴らしの丘など、良好な景色を楽しめるスポットがある。ミュージックビデオなどの撮影ロケ地としても使われている。
 台地部は農産物直売店やレストラン、芝生公園、遊具広場、ドッグランがある。駐車場は普通車約160台、大型車約10台が駐車できる。