土木学会/弁論大会「有馬優杯」開く、最優秀賞に大林組の田中基氏

2024年7月11日 行事 [2面]

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 土木学会(佐々木葉会長)は9日、全国土木弁論大会2024「有馬優杯」を東京都新宿区の学会講堂で開いた。会場40人、オンライン500人が観覧。公募で事前審査を通過した6人の弁士が「私にとっての土木」をテーマに、土木に対する思いや体験などを交えながら土木の必要性や役割を表現した。最優秀賞には、大林組の田中基氏による「土木を仕事にする『究極の砂遊び』への挑戦」が選定された。
 審査員は▽桝谷有吾(国土交通省官房参事官〈イノベーション〉グループ企画専門官)▽石井純一(茨城大学特任教授)▽水嶋恵利那(ハナシコム代表取締役)-の3氏が務めた。
 講評で桝谷氏は「それぞれの弁士の主張に聞き入ることができた。土木の未来が明るくなる予感を感じさせられた」と評価。
 石井氏は「土木の業界は『ブラック』とも言われるが、働き方の過酷さではなく、さまざまな色が合わさってのブラックだ。そんな気づきを得た弁論だった」と感想を述べた。
 水嶋氏は「弁士らによる気づきのドラマを見たようだった。土木業界で土木チックに成長し、土木チックに人が働いている様子が見えた」と各弁論を称した。
 優秀賞とオーディエンス賞は「Well-Beingな土木」を発表した大日本ダイヤコンサルタントの松井幹雄氏が受賞。奨励賞は▽「『土木のアカウンタビリティ』を訴求せよ!」の吉川弘道(東京都市大学名誉教授)▽「そえる備え」の日向優理子(会社員)▽「異世界からの仮想橋(WWCiB)」のクラチャート・ボリブンナンク(同)▽「国土の創造 見える橋から見えない橋へ」の並松沙樹(松下政経塾)-の4氏に贈られた。