能登半島地震/災害廃棄物の広域処理開始、海上輸送でセメント原燃料に

2024年7月12日 行政・団体 [1面]

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 能登半島地震で被害を受けた家屋などの解体工事の本格化に伴い、円滑な災害廃棄物処理を進めることを目的とした海上輸送による広域処理が11日に始まった。石川県能登町での公費解体で発生した廃棄物を、宇出津港(能登町)から姫川港(新潟県糸魚川市)まで船舶で輸送。糸魚川市内にあるカネヨ運輸の中間処理施設で破砕した上で、同市内のデンカのセメント製造施設に送られ燃料として使用する。
 今回輸送されたのは、解体ごみの木くず2000m3。今後、飯田港(石川県珠洲市)からも、破砕した木くずの海上輸送による広域処理が今月下旬にも実施される予定だ。これも姫川港を経由してセメント製造施設に送られ燃料として使用される。
 宇出津港と飯田港は管理者の県の要請で国が岸壁や物揚場の応急措置を行い、船舶が利用できる状態まで機能が回復している。