宮城県/川内沢ダムの堤体コンクリート打設開始、施工は西松建設JV

2024年7月12日 行事 [6面]

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 宮城県が建設を進めている「川内沢ダム」(名取市愛島笹島)で11日、堤体コンクリートの打設工事がスタートした。施工は西松建設・奥田建設・グリーン企画建設JVが担当。1日平均約300立方メートルを打設する。
 初打設式には、宮城県仙台地方ダム総合事務所の齋藤秀一所長、西松建設の〓(浜の異体字)崎伸介執行役員北日本支社長ら約100人が参加。齋藤所長は「これからがダム建設事業にとって重要だ。事故がないよう安全第一で工事を進めてほしい」とあいさつした。西松建設JVの小野雄司所長は「一つ一つ丁寧に積み上げ、安全で高品質、地域に愛されるダムを造っていく」と決意を述べた。仙台地方ダム総合事務所の遠藤政和班長がコンクリート打設開始を号令し、大型クレーンにけん引されたバケットからコンクリートを打設した。
 川内沢ダムは、県南部の洪水調節と流水の正常な機能維持、河川環境の保全を目的に計画され、2014年度に建設事業に着手。23年3月に本体工事が起工した。洪水発生を防御するとともに、10年に一度発生すると考えられる渇水に対し安定的なかんがい用水も確保する。名取、岩沼両市を流れる1級河川名取川水系川内沢川に堤高39・7メートル、堤頂長145・0メートル、堤体積5万4000立方メートル、総貯水容量179万立方メートルの重力式コンクリートダムを建設する。コンクリート打設完了は25年度を予定し、26年春の完成を目指している。