西日本高速関西支社/新名神高槻高架橋、送り出し工法で1000tの橋桁架設

2024年7月16日 行事 [8面]

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 新名神高速道路の一部を構成する高槻高架橋(延長約1・3キロ)で橋桁の架設工事が始まり、西日本高速道路関西支社は11日夜、報道関係者に現場を公開した。橋桁の重量は約1000トンあり、ジャッキを使った送り出し工法で所定の位置まで移動させた。3週間後に橋桁を降下させ、橋脚上に乗せる。上部工の施工はIHIインフラシステム・川田建設・日本ファブテックJVが担当。
 橋桁を架設したのは、大阪と京都を結ぶ国道171号の上空。国道の交差点付近を片側通行規制し、2日がかりで上下線の橋桁を架設した。橋桁は鈑桁で長さが58メートル。架設桁の上にレールを取り付け、油圧ジャッキと台車を併用して93・6メートル移動させた。
 10日夜は現場南側に構築したベント上の橋桁と手延べ桁、連結構の先端を架設位置まで移動。国道との交差区間まで橋桁を移動させる作業は11日午後11時前に始まり、手延べ桁などを含めた総重量1150トンをゆっくり動かし、3時間後の12日午前1時46分に送り出しを完了した。同日は約130人が従事した。
 高槻高架橋は八幡京田辺JCT・IC~高槻JCT・IC間(約10・7キロ)にあり、IHIインフラシステムJVは西側の上部工を担当。鈑桁と箱桁の鋼11径間連続混合桁橋で延長は891メートル。区間内には国道171号、東海道新幹線、JR東海道線、阪急電鉄が横切り、送り出し工法は今回の区間を含めて4カ所で実施する予定。
 新名神大阪西事務所高槻梶原工事区の池添慎二郎工事長は「2夜間かけての送り出しが無事終わった。3週間後に所定の位置まで降下させる作業を予定しており、引き続き、気を引き締めて安全第一で作業を進めたい」と話している。