万博協会/タイプB・Cパビリオン公開、ヨルダン館引き渡し式も

2024年7月17日 行事 [10面]

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 2025年日本国際博覧会協会は11日、大阪・関西万博の会場内(大阪市此花区夢洲)で参加国に貸し出す「タイプB」「タイプC」のパビリオンを報道関係者に公開した。BとCには109の国・地域が出展を予定し、参加国の準備が整い次第、順次建物を引き渡す。会場内では万博のシンボル「大屋根リング」をはじめ、国内外のパビリオンの外観が続々と姿を現しており、25年4月の開幕に向けた機運醸成に弾みがつくと期待される。同日はタイプBに出展するヨルダンへのパビリオン引き渡し式も行われた。
 会場内にはタイプBとタイプCのパビリオンが各4棟、両タイプの混合棟を1棟計画し、6月末までに全9棟が完成した。Bには壁で仕切った独立した展示スペースを設け、Cは一つのフロアを複数の国が共同利用する。Bの展示スペースは約300平方メートル、Cは1カ国当たり約80平方メートルを割り当てる。
 同日は北東工区に建てたタイプBとタイプCのパビリオンを公開した。規模はBがS造平屋3664平方メートル、高さ約7・7メートル。CがS造平屋1763平方メートル、高さ約7メートル。施工は大林組・大鉄工業・TSUCHIYAJVが担当。参加国は展示エリアを借り受け、コンテンツを決めた上で、内装と外装を造作し、展示空間を作り上げる。
 中東のヨルダンへの引き渡し式は、大阪府咲洲庁舎(大阪市住之江区)で行われた。ヨルダン館のテーマは「未来を紡ぐ」。メインステージに砂を敷き詰め、360度投影できるシアターでヨルダンの風景や歴史などを紹介する。内装材に奈良県上北山村の杉を利用する。早ければ9月末に内装工事を始める。
 万博協会の石毛博行事務総長は「パビリオンを通して、両国の文化が出会い、交流し、共に未来を紡ぐ。ヨルダンの魅力が一層表現されることを楽しみにしている」と述べ、陳列区域代表代行のシファ・ズグール氏は「パビリオンでは人と人、文化と文化、国と国を紡ぐことを考えている。ヨルダンの1万4000年以上の歴史と現代を紹介し、未来の社会をデザインしていく」と話した。