日本電設工業/施工技術DXビジョンを策定、四足歩行ロボット活用へ実証実験

2024年7月17日 技術・商品 [3面]

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 日本電設工業は12日、施工のDX戦略として2031年を目標とする「NDK施工技術のDXビジョン」を発表した。施工段階ごとに導入するデジタル技術やロボット技術を示し、工程全体の革新を目指す。「社会の電気・通信インフラを持続的に支え続ける」ことを使命と位置付けると同時に、少子高齢化に伴う人手不足を見据えて最新技術により現場の負担軽減に取り組んでいく。
 DXビジョンは10項目で構成。実現への戦術として▽現場第一主義▽オープンイノベーション▽リソースの最適化-の三つを重視するとした。BIMをはじめAIやドローン、GNSS(全球測位衛星システム)、IoT建機、ロボットなどソフト・ハード両面で新技術を取り入れていく。
 5日には千葉県柏市の同社研修施設・中央学園で研修用の鉄道線路を使い、四足歩行ロボットの活用に向けた実証実験を行った。四足歩行ロボットは比較的安価ながら運動性能が高く、2次開発もしやすいため汎用性が高いという。
 同社は従来、中国・ユニツリー社の中型四足歩行ロボット「Unitree Go1」の現場利用を研究。今回は初めて大型の「Unitree B2」を使い、鉄道線路内での資材運搬や移動を想定して性能を検証した。日本電設工業では省人化と作業員の負担軽減へ、引き続き積極的に研究する。