回転窓/AIの生かし方

2024年7月18日 論説・コラム [1面]

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 未来から送り込まれたサイボーグが一人の女性をどこまでも追い回す--。米俳優アーノルド・シュワルツェネッガー主演のSFアクション映画「ターミネーター」は、初公開から40年がたつ今も古さを感じさせない不朽の名作といえる▼同作はシリーズを通して「スカイネット」と呼ばれる架空のAIが登場する。人類とAIをテーマにした映画は多く、時にはAIが暴走するなど身の毛もよだつ作品に出会う▼現実の世界で注目度が高い生成AIは、さまざまな分野で業務負担の軽減に役立つ。行政機関では相模原市が6月定例議会で市長の答弁書をAIで作成した。東京・品川区は区民からの要望をAIで分析し、補正予算の編成に生かした▼浜松市の企業が開発した「AI語り部」は、戦争体験を語り継ぐ人たちが高齢化していることに対応。質問者の問い掛けに最適な答えを語り部の映像と共に出力する▼AIの台頭で将来なくなると言われている職業がある。新聞記者も候補の一つ。とはいえ読者に価値ある記事を書き続けなければ、淘汰されてしまうのはいつの時代も変わらないだろう。AIに教わるまでもないが…。

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