東京都/空飛ぶクルマの離着陸場を整備へ、候補地を4カ所選定

2024年7月19日 工事・計画 [4面]

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 空飛ぶクルマの実証実験に取り組んでいる東京都は、商用運航を見据え、離着陸場を整備する。主に市街地での建設を想定し、年度内に候補地を4カ所選ぶ。ビジネスとしての実現可能性や機体の性能などを踏まえて選定する。2地点を結ぶ飛行ルートを考えた上で、離着陸場に求められる構造や規模などを決める。施設の整備・運営を都か民間のどちらが担当するのかも検証する。
 候補地には機体の格納施設が建設できる広さや、羽田空港の管制圏内などを条件とする土地も含める。格納施設は機体2、3機が収まる規模を想定。市街地で土地を確保できない場合は、臨海部などで探す考えだ。
 東京都財務局は「令和6年度空飛ぶクルマの社会実装に関する調査」業務の委託先を決める希望制指名競争入札(総合評価方式)を公告した。参加申請を19日まで電子調達システムで受け付ける。「都市計画・交通関係調査業務」のA等級に格付けされている者が入札に参加できる。
 業務では、離着陸場を整備・運営する可能性のある会社や、空飛ぶクルマを運航すると見られる会社からヒアリングを行い、事業採算性などを検証する。離着陸場の候補地を4カ所選定し、2拠点を結ぶ三つの飛行ルートをシミュレーション。実現可能な飛行ルートを一つに絞り込む。
 抽出した飛行ルートを実現するために必要な離着陸場の充電設備、ターミナル施設、格納庫などの要件を整理。概略設計を行い、平面図や立面図を作成する。履行期間は2025年3月14日まで。