静岡県/遠州灘海浜公園(篠原地区)基本計画策定、BTO方式を導入

2024年7月23日 工事・計画 [9面]

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 静岡県は、浜松市沿岸部に位置する遠州灘海浜公園(篠原地区)の基本計画を策定した。メイン施設の新野球場は屋外型や多目的ドーム型など素案と同じ3案を示した。事業手法は、メイン球場を含んだ整備パターンで一定のVFM(バリュー・フォー・マネー)が確認でき、多くの企業が参画意欲を示したことから、PFIのBTO(建設・移管・運営)方式の導入を基本とする。県は今後、市と協議会を立ち上げ、新野球場の構造や規模などの絞り込み、エリア全体の利活用検討を進める。
 遠州灘海浜公園(篠原地区)は、市総合水泳場(ToBiO)を含む面積約36・2ヘクタール。場所は中央区篠原町。野球を中心としたスポーツやレクリエーションを通じ、県民が健康づくりに取り組むことができる公園を目指す。
 中核となる新野球場は、現在の需要見込みなどを踏まえ▽屋外型=収容人数1万3000人、照明なし、概算事業費70億円▽同=2万2000人、照明なし、100億円▽多目的ドーム型=2万2000人、370億円-の3案を示した。県と市で構成する協議会には民間事業者もオブザーバーとして参画。民間の意見やノウハウを反映し、整備案を絞り込む。
 基本計画にはサブ野球場や多目的広場、健康広場などの整備も盛り込んでおり、公園を含む全体的な利活用構想も協議会の中で検討していく。
 基本計画がまとまったことを受け県は今後、国に事業認可申請を行う。認可取得後、用地買収に入る。供用開始時期は示していない。新野球場を1案に絞り込んだ後、PFI事業者の選定手続きに入る。設計・施工期間は約5~7年、管理・運営期間は約15年を見込んでいる。