大阪府/モノレール延伸事業継続は妥当、WTO対象の新駅工事など発注へ

2024年7月25日 工事・計画 [10面]

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 大阪府建設事業評価審議会都市整備部会は24日、物価上昇などで事業費が約650億円増額する見通しとなった大阪モノレール延伸事業について、コスト管理を徹底する付帯条件を付けた上で事業継続を妥当と判断した。府はこれを受け第2四半期以降の発注を予定している新駅建設工事や鉄道桁、橋脚工事の入札公告作業に順次取りかかる。延伸事業の一層の進展が期待される。
 大阪モノレールは現在終着駅の門真市駅(門真市新橋町)から南へ延伸し、東大阪市若江西新町までの約8・9キロを結ぶ計画。2022年度の前回再評価時から大幅に事業費が増える見通しとなり再々評価の対象となった。前回評価時の約786億円から約1442億円にほぼ倍増する見込みで、増額のうち529億円が物価上昇分とされる。
 橋脚などの基礎工法変更も増額の要因となった。地盤が想定より軟弱で大口径場所打ち杭基礎をオープンケーソン基礎に変更する。駅舎部分では(仮称)瓜生堂駅(東大阪市)の基礎工法を見直す。29年度としていた開業時期も33年度に延長する。現時点の進捗率は事業費ベースで約16%。
 今後発注する工事は次の通り。▽工事名=〈1〉工種〈2〉工事場所〈3〉工期〈4〉工事概要〈5〉工事規模〈6〉発注時期(四半期)〈7〉入札方式。
 〈一般競争(WTO対象)〉
 ▽荒本駅(仮称)駅舎建設工事=〈1〉土木〈2〉東大阪市荒本北2〈3〉72カ月〈4〉RCラーメン駅舎橋脚一式、RC駅舎桁一式、建築工事一式、鋼製橋脚基礎2基、RC支柱1基〈5〉27億2000万円以上〈6〉第2〈7〉総合評価技術提案型(標準)
 〈一般競争〉
 ▽支柱建設工事(三ツ島工区)=〈1〉土木〈2〉門真市三ツ島3ほか〈3〉30カ月〈4〉RC支柱6基、鋼製橋脚基礎1基〈5〉13億5000万~27億2000万円〈6〉第2〈7〉総合評価技術提案型(標準)
 ▽支柱建設工事(荒本北工区その1)=〈1〉土木〈2〉東大阪市荒本北1ほか〈3〉36カ月〈4〉鋼製橋脚基礎5基〈5〉13億5000万~27億2000万円〈6〉第2〈7〉総合評価技術提案型(標準)
 ▽支柱建設工事(荒本北工区その2)=〈1〉土木〈2〉東大阪市荒本西4ほか〈3〉48カ月〈4〉RC支柱18基〈5〉13億5000万~27億2000万円〈6〉第2〈7〉総合評価技術提案型(標準)
 ▽支柱建設工事(西岩田工区その2)=〈1〉土木〈2〉東大阪市西岩田3ほか〈3〉48カ月〈4〉鋼製橋脚基礎2基、RC支柱3基〈5〉13億5000万~27億2000万円〈6〉第2〈7〉総合評価技術提案型(標準)
 ▽鋼軌道桁建設工事(西鴻池町工区)=〈1〉鋼橋上部工〈2〉東大阪市西鴻池町2ほか〈3〉36カ月〈4〉2径間連続鋼軌道桁1橋、鋼製橋脚2基、単純桁製作工1橋〈5〉250万~27億2000万円〈6〉第3〈7〉実績申告型。