名古屋市/名古屋城三の丸地区まちづくり構想案作成へ、都市研究所スペーシアに委託

2024年7月25日 工事・計画 [9面]

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 名古屋市は、名古屋城三の丸地区まちづくり構想素案の策定に着手する。都心部とのにぎわいの連続性確保や更新時期を迎える官庁施設など、さまざまな課題を抱える三の丸地区の今後のまちづくりについて、リニア中央新幹線の開業後を見据え、あるべき姿を検討する。民間活力の導入も視野に入れる。構想素案作成業務は都市研究所スペーシアが担当する。
 名古屋城の郭内にある三の丸地区は、建物の高さ規制など地区内の建築ルール(郭内申し合わせ)により、格子状の広い街路に沿って国や県、市の官公庁施設が配置され緑豊かな官庁街を形成している。周辺部では久屋大通公園の再整備や新県立体育館、金シャチ横丁などにぎわいを創出する整備も進む。
 一方、官庁街であるため夜間や土日は閑散とし、都心部である栄・伏見・名古屋駅地区との人の流れが分断している。恵まれた立地条件や地域資源を活用し戦略的にまちづくりを進めるため、たたき台となる構想素案を作成する。このため、有識者らで構成するまちづくり懇談会を設置。広い街路など公共空間を活用した社会実験、民間が参入しやすい建築ルールの在り方を検討し、関係者間で地区の将来像やまちづくりの進め方など意識の共有を図っていく考えだ。