奈良県/リニア中央新幹線調査・検討業務プロポ公告、8月5日まで参加受付

2024年7月26日 工事・計画 [8面]

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 奈良県はリニア中央新幹線の全線開業を見据え、県内に設置する「奈良市付近駅」の調査検討を続ける。候補地にするJR平城山駅周辺など3カ所の整備効果を整理するほか、課題解決の方策を検討。環境影響評価(環境アセス)の調査・検討も進める。25日に「リニア中央新幹線調査・検討業務委託」の公募型プロポーザルを公告した。8月5日まで参加表明書を受け付ける。提案書の提出期限は9月中旬を予定。評価基準に基づき受託候補者を選定する。
 参加資格は建設コンサルタントの「鉄道」と「都市計画及び地方計画」部門の資格を持ち、2014年度以降に国や地方自治体、鉄道事業者が発注した新駅設置の業務の元請履行実績があることなど。技術士(総合技術監理部門・建設)などの資格を持つ管理技術者や担当技術者、照査技術者を配置しなければならない。1次審査で5者程度を選び、技術提案書を提出してもらう。
 奈良市付近駅の候補地はJR平城山駅周辺、JR関西本線に新駅を設置する八条・大安寺地区周辺、JR大和路線と近鉄橿原線の交差付近の3カ所。
 業務内容は新幹線中間駅と車両基地の整備による効果事例を産業や観光など多様な観点から収集するほか、奈良市付近駅の課題と整備効果を増強させる方策を検討する。沿線自治体の課題事例を収集し、奈良県内のリニア建設工事に伴う生活環境や自然環境面の課題を整理する。必要となる許認可や想定ルートごとの環境アセス調査も行う。
 履行期間は25年3月21日まで。業務上限額は999万9000円(税込み)。23年度の「リニア中央新幹線調査・検討業務委託」はパシフィックコンサルタンツが担当した。
 23年12月にはJR東海が奈良県内で地質調査を実施し、環境アセスに着手した。