凜/須賀工業東京支社・石井若奈さん、女性が働きやすい職場に

2024年7月29日 人事・動静 [12面]

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 空調・衛生設備工事を手掛ける須賀工業に入り4年目。技術系部署で3年間設計業務に従事した後、2月からは東京都内の高層ビル新築工事の現場で働く。自分が描いた施工図を基に、実際に配管がどんどん伸びる光景にやりがいを感じている。「優しくも厳しい先輩や職人さんに少しずつ教わりながら取り組んでいる」と笑顔を見せる。
 住宅メーカーで設計を担当していた父親の影響で、自然とものづくりに関心を持った。大学では建築設計や都市環境を専攻し、大規模な工事に携われる設備工事業界を志望した。同じ建設業界に進んだことを父は喜んでくれているという。
 さまざまな工種が行き交う現場では段取りが重要になる。現場の仕事は楽しい半面、当初は工程を逼迫(ひっぱく)させてしまい、なんとか交渉して乗り切った場面もあった。今でも「この状況で本当に終わるのか」と不安を覚える瞬間があるという。その時は「終わらない現場はないから」と口にすることで心を軽くしている。
 現在は各社の女性たちでつくる現場の女性部会の会長も務め、業務の合間に各フロアの女子トイレに備品を補充して回るなど「なるべく作業員が困らないように」働きやすい職場づくりに努める。ビルは2025年3月に竣工予定。完成までしっかり見届けるつもりだ。
 須賀工業東京支社工事第2部工事3課(いしい・わかな)