北海道岩見沢市/新病院の規模見直しで中間報告、2割減の3万2500平米に縮小

2024年8月2日 工事・計画 [6面]

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 北海道岩見沢市は、市立総合病院と北海道中央労災病院を統合して新設する「(仮称)岩見沢市新病院」の施設規模見直しに関する中間報告をまとめた。診療科目を1科目、病床数を90床減らし、延べ床面積は2割減の約3万2500平方メートルに縮小する。今後、施設規模見直し後の図面作成や概算事業費の積算などを経て、2025年2月に実施設計を完了させ、同6月に施工予定者の大成建設と工事請負契約を締結する方針だ。
 新病院建設にはECI方式を採用し、公募型プロポーザルにより技術協力業務を含む施工予定者に大成建設が選定されている。しかし大成建設が提示した概算工事費見積額368億3059万6000円(税込み、以下同)が、市が設定した工事参考価格307億6000万円を約60億円上回った。このため市は両病院の患者数に基づく入院・外来患者推計から必要病床数や諸室を再検討し、施設規模の見直しを行った。
 中間報告によると、基本設計時から診療科目は呼吸器外科を減らして27科目とし、病床数は90床減の372床とする。エレベーターは1台減の10台、外来診察室は4室減の37室とするとともに、栄養部門と精神医療センターの配置換えを行い、施設規模は地下1階地上8階建て延べ約3万2500平方メートル(基本設計時は地下1階地上9階建て延べ約4万0280平方メートル)に縮小する。駐車場も100台減の900台とする。
 現在は梓設計で実施設計を進めており、今後は8~9月に施設規模見直し後の設計図面を作成し、10~11月に施工予定者による見直し後の概算事業費の積算を行う。12月~25年1月に概算事業費を踏まえた収支シミュレーションを行い、同2月に実施設計を完了。同3~5月に実施設計に基づく事業費の積算を行い、見積金額に合意できれば同6月工事請負契約を締結する予定だ。