秋田・山形豪雨/応急復旧工事が完了、24時間体制で地元建設業が使命果たす

2024年8月6日 行政・団体 [8面]

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 梅雨前線の影響による記録的な大雨で堤防決壊などの被害を受けた国直轄管理の子吉川と最上川の2水系5河川で応急復旧工事が完了した。秋田、山形両県の建設業協会の会員が24時間体制で対応。災害時に最前線で復旧に取り組み「地域の守り手」としての使命を見事に果たした。
 7月24日から26日にかけて降り続いた大雨で、国管理2カ所、県管理11カ所の河川堤防が決壊した。おおむね1週間をめどにブロックによる盛り土被覆など仮堤防の復旧を進め、一部の通行止めが解除となった。
 子吉川水系石沢川では左岸1・0キロ付近(秋田県由利本荘市鮎瀬)の約60メートルの堤防決壊は山勇建設工業(猪股勇樹代表取締役)が施工。7月26日に工事着手し、盛り土1600立方メートル、ブロックによる盛り土被覆700平方メートルを施工し、2日に応急復旧工事を終えた。子吉川左岸10・4キロ付近(同荒町)で約70メートルにわたる堤防決壊箇所を、三浦組(佐藤強代表取締役)と村岡建設工業(村岡兼幸代表取締役)が昼夜交代で作業した。盛り土2100立方メートル、ブロック盛り土被覆1155平方メートルを5日正午に完了した。
 最上川中流に位置する山形県戸沢村では鮭川右岸6・3キロ付近(松坂)が堤防亀裂で約70メートルにわたり崩壊した。新庄・鈴木・柴田組(吉田秀夫社長)の施工で復旧盛り土400立方メートル、ブロックによる盛り土被覆560平方メートルの工事を1日午前に終えた。最上川左岸45・3キロ付近(大蔵)では堤防が100メートル欠損した。柿崎工務所(柿崎和朗社長)が資機材準備やがれきを撤去した後、盛り土600立方メートル、ブロックによる盛り土被覆を2200平方メートル、アスファルト舗装400平方メートルを復旧させ、4日に一部開通した。