建設業界は少子高齢化に加え、時間外労働の上限規制への対応をはじめとする働き方改革や生産性向上など、大きな変革の時代を迎えている。インフラ整備を支え「地域の守り手」として欠かせない建設業が将来にわたって発展していくためにも担い手の確保・育成は喫緊の課題だ。こうした中、6月に建設業法などの一体改正(第3次担い手3法)が成立した。「処遇改善」「働き方改革」「生産性向上」の視点から法規制の強化を含む環境整備や取り組み支援を加速する措置が講じられることになり、持続可能な建設業の実現に期待が集まっている。
全産業で人材獲得競争が激化する中、建設業界でも産学官連携による魅力向上策など、さまざまなアプローチで取り組みを加速する必要がある。「2024年大阪支社暑中特集号」では“建設業の持続的発展”をテーマに、発注者をはじめ建設関連会社や業界団体の取り組みを追った。近畿地方整備局に担い手確保や働き方改革などの各種施策を紹介してもらうとともに、在阪企業(設計事務所、建設コンサルタント、ゼネコン)に社員のエンゲージメントを高める方策などを聞いた。建設業団体が力を入れる魅力発信活動も紹介する。