仙台市/高砂学校給食センター(宮城野区)、維持管理運営包括受託事業者手続き開始

2024年8月9日 工事・計画 [6面]

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 仙台市は8日に「高砂学校給食センター維持管理運営包括委託事業」の事業者選定手続きを開始した。BOT(建設・運営・移管)方式のPFIで整備・運営している同センター(宮城野区高砂2の22の1)は、本年度末で事業期間が満了する。市は民間事業者のノウハウを活用し施設を運営するため維持管理・運営業務を包括委託。2025年4月から10カ年を期間に設定した。支払総額の上限は58億0883万円(税抜き)。各年度の四半期ごとに必要な委託料を事業者の提案に基づき支払う。
 業務範囲は維持管理が▽建物・建築設備・調理設備・植栽・外構などの保守管理と修繕▽清掃▽警備▽その他(長期修繕計画作成、事業終了時の引き継ぎなど含む)。運営が給食調理、洗浄衛生管理、給食配送、残さ・廃棄物処理、車両調達・維持管理などとなっている。施設の大規模改修や学校内配膳室の保守・管理・修繕、献立作成、食材調達、広報、給食費徴収管理などは市が担う。
 選定手続きには事業実施に必要な能力がある企業グループが参加できる。維持管理を担う企業には学校給食施設や民間調理施設の維持管理業務で実績を求める。調理設備の担当企業はドライシステムの学校給食施設などで調達・納入・保守・修繕の実務実績が必要になる。運営企業は学校あるいは民間で1日当たり3000食以上、2年以上の調理業務実績を条件設定した。
 19日に説明会と施設見学会を開いた後、9月18日まで市教育局総務企画部健康教育課を窓口に参加表明書と資格審査書類を受け付ける。提案書の提出を10月23日に締め切り、ヒアリングの実施後、11月下旬~12月上旬に優先交渉権者を決定し基本協定を結ぶ。委託契約の締結は25年1月中を予定する。
 同センターは10年2月に竣工した。小学校10校、中学校12校に1日当たり計約1万食を提供している。PFIの事業期間は08年8月~25年3月。契約金額は99億8609万1259円(税抜き)で、東洋食品が代表で関・空間設計、マド建築綜合設計、橋本店、伊藤忠アーバンコミュニティ、同和興業、アイホーで構成する企業グループが事業を実施している。