都市機構/うめきた2期まちびらき記念しシンポ、「みどり」と「革新」テーマ

2024年8月9日 行事 [14面]

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 都市再生機構はうめきた2期区域(グラングリーン大阪)の先行まちびらきを記念し、7日に大阪市北区のグランフロント大阪北館で「まちづくりシンポジウム」を開催した。約700人が参加。「共創から生まれる『みどり』と『革新』」をテーマに、建築家・安藤忠雄氏の基調講演や専門家によるパネルディスカッションなどを行い、都市再生と共創の重要性で議論を交わした。
 冒頭、都市機構の高原功理事・西日本支社長が「グランフロント大阪から始まるうめきたのプロジェクトに20年以上関わってきた。2期では大阪府、市のリーダーシップの下で産学官が知恵と技術を結集させ、緑豊かな都市公園を中心とした街づくりを進めている」とし理解と関心がさらに深まることを期待した。
 その後、都市機構西日本支社うめきた都市再生事務所の西尾司所長と三菱地所関西支店グラングリーン大阪室の神林祐一室長が事業のコンセプトや進捗状況を報告。「緑とイノベーションの融合をテーマにランドスケープと建物の一体的なデザインを追求した。50年間の長期的な指定管理を通じて公園の維持管理を行う」(神林氏)などとした。
 うめきた2期は大阪駅前に広がる都市公園を中心に商業施設やオフィス、ホテルを開発する。9月6日に公園など一部のエリアが開業予定で、大阪・関西万博開催前の2025年春までに南街区の複合施設を開業し、27年度の全体完成を目指している。
 安藤氏は「大阪を緑のまちに」と題して講演。うめきた2期区域の計画に込めた思いを語った。「これだけたくさんの緑が大阪駅前にできる。育てるのは管理者だが、どう生かすかは皆さま次第だ」とし、市民がまちづくりに参加する意義を説いた。
 7日は建築計画やランドスケープデザインに関するテーマ別のプレゼンテーションも行われ、日建設計や三菱地所設計、ゼネコンの専門家らが最新のプロジェクトや技術を紹介した。パネルディスカッションでは、企業や地方公共団体の代表者が登壇し、今後のまちづくりでの課題と展望で活発に議論した。