東京都府中市/府中駅周辺の3公共施設を複合化29年度着工、第2庁舎も活用検討

2024年8月28日 工事・計画 [4面]

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 東京都府中市は京王電鉄京王線府中駅周辺にある四つの公共施設の再編案をまとめた。中央文化センターと保健センター、ふれあい会館の三つは複合化し、新たな複合施設を整備する。2029年度の着工、31年度の竣工を目指す。余剰となるふれあい会館の跡地は、官民連携も含めて利活用策を検討する。府中駅北第2庁舎は3施設の一時移転先として活用した後、解体も視野に入れて有効活用を図る。
 26日に「府中駅周辺公共施設の効率的な更新と活用に係る基本方針」の案を公表した。
 複合化の対象になるのは▽中央文化センター(府中町2の25、RC造6階建て延べ3420平方メートル)▽保健センター(同、RC造地下1階地上3階建て延べ3679平方メートル)▽ふれあい会館(府中町1の30、RC造地下1階地上3階建て延べ1978平方メートル)。合わせて総延べ9000平方メートルの規模となる。
 今後はいずれも取り壊し、中央文化センターと保健センターの敷地に3施設の複合施設を整備する。複合施設の規模は延べ約6000平方メートルと、約6400平方メートルの2パターンで試算した。
 複合施設の基本計画は25年度に策定する。26~28年度を基本・実施設計に充て、工事を経て32年度の供用を目指す。
 ふれあい会館の跡地(敷地面積1862平方メートル)は市が実施したサウンディング(対話)型市場調査で、駅と近い点や交通アクセスの良さを評価する意見があった。有効活用に向けて検討を続け、複合施設が供用する32年度ころ具体的な取り組みに着手する。
 府中駅北第2庁舎は本庁舎への集約に伴い、26年度にも機能を失う予定だ。市は27、28年度に改修工事を施し、29~31年度は複合化対象となる3施設の仮移転先として利用する。32年度に複合施設が稼働すれば再度機能を失うが、その頃には1991年竣工の同庁舎は竣工後約40年になる。市は解体も視野に入れ、31年度までに資産活用の方針を定める。