静岡市、JR東海/南アルプス公園線トンネル本体に着工、リニア関連事業

2024年9月2日 工事・計画 [8面]

文字サイズ

 静岡市は、リニア中央新幹線関連プロジェクトとしてJR東海が実施する主要地方道南アルプス公園線トンネルについて、9月に本体工事がスタートすると発表した。玉川側坑口(南側)の仮設道路や工事ヤードの準備が整ったため。今後は井川側坑口(北側)の準備が整い次第、南北両方から掘削を進める。2027年度末の完成を予定している。
 市とJR東海は2018年6月、リニア建設に伴う交通の安全確保と地域振興を目的に「中央新幹線(南アルプストンネル静岡工区内)の建設と地域振興に関する基本合意書」を締結。県道三ツ峰落合線と主要地方道南アルプス公園線の道路改良を協力して進めている。JR東海がトンネル建設、市が前後区間の道路改良を行う。
 南アルプス公園線トンネルは延長4651メートル、幅員7メートル。工事場所は葵区井川~横沢。施工は大成建設・佐藤工業・大豊建設JVが担当。完成すると、静岡市街地から井川地区まで距離で約8・5キロ、所要時間で約20分短縮される。現道は幅員が狭くカーブが連続する。標高も高く濃霧や降雪も発生するが、完成後は走行性や安全性が確保されることになる。