国際教養大学(秋田市)/施設整備事業、24年度内に調査・基本設計業務着手

2024年9月4日 工事・計画 [6面]

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 国際教養大学(モンテ・カセム理事長兼学長)は、老朽化したキャンパス内施設の建て替えや大規模改修に向けた調査・基本設計に着手する。秋田県が9月補正予算案に調査・基本設計業務費として2346万円を計上。2025年度に設定する債務負担行為5473万9000円と合わせて管理棟など6棟総延べ1万2334平方メートルの施設設計に充てる。施設整備で教員間の連携強化や学生の利便性向上を図る。
 9月県議会での議決後に国際教養大が委託先の選定手続きに入り、年度内に契約する。発注方式などは今後決める。
 所在地は秋田市雄和椿川奥椿岱193の2。23年7月に策定した整備構想によると管理棟など一部施設設備の老朽化が著しく、将来を見据えた施設整備に着手する。対象は管理棟(RC造4階建て延べ3885平方メートル)、講義棟B(RC造3階建て延べ1952平方メートル)、同C(RC造3階建て延べ1708平方メートル)、ファカルティ棟(RC造平屋672平方メートル)、学生会館(RC造2階建て延べ1973平方メートル)、感染症対策隔離施設(S造2階建て延べ2144平方メートル)の総延べ1万2334平方メートル。
 木質化やZEBの導入検討などは整備方針に盛り込んだ。「地域における知の共同拠点化推進」「秋田と世界をつなぐグローバル化推進拠点の整備」を主な要素に掲げている。全体事業費は約40億円を見込む。
 4月にまとめた「長期ビジョン」(24~33年度)では、施設整備構想に基づき管理棟は学生サービスの向上と事務の効率化、研究環境の向上などを盛り込んだ。学生会館を改修し、地域住民が利用できる開放的な空間を整備し、大学が地域や企業と協働して研究できる機能を実現する。
 施設整備構想策定支援業務は日建設計が担当した。