関東整備局霞ケ浦導水工事/石岡トンネル第5工区安全祈願式開く、施工は奥村組JV

2024年9月10日 行事 [5面]

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 関東地方整備局霞ケ浦導水工事事務所が茨城県内で計画する「石岡トンネル」(第5工区)の掘進作業が始まった。シルードマシンで地下約40メートルに内径3・5メートルのトンネルを約4・5キロにわたって建設する。7日に茨城県小美玉市の同工区現場で、施工を担当する奥村組・大本組JVが安全祈願式を行った。工期は2026年6月まで。
 石岡トンネルは県中部を流れる那珂川と霞ケ浦を結ぶ那珂導水路(延長約43キロ)の一部。掘削が始まった第5工区は、泥水式シールド工法(掘削外径4・0メートル、仕上がり内径3・5メートル)で、小美玉市玉里地区の発進立坑から同三箇地区の到達立坑まで延長約4・5キロを掘削する。最大掘進速度は1分当たり8センチに達する。
 安全祈願式には関東整備局や地方自治体の関係者らが出席した。同事務所の宮下規所長は「本年度で40年を数える導水事業は、地域の皆さまのご理解とご協力によって支えられてきた。第5工区の掘削工事も施工者や地域の人々と共に一日も早い完成を目指して進めていく」とあいさつ。
 施工者を代表して奥村組の梅沢雄一東日本支社副支社長が「1990年代に当社は霞ケ浦導水の水戸立坑と水戸トンネルの施工を拝命した。今また光栄な機会に恵まれ、経験と技術を駆使してJV一丸となって工事に臨みたい」と述べた。
 シールドマシン側面には地元小学生が霞ケ浦をイメージしたイラストが描かれている。同日、5工区のマシンに採用された石岡市立恋瀬小学校の浅野陽祐さんを招き、島田幸三小美玉市長、谷島洋司石岡市長らと発進ボタンを押した。
 □吉田英典所長(奥村組)の話□
 「長距離掘進のため、掘進が進むにつれて機械の損耗や故障が発生する。トラブル発生の兆候をつかみ、安定した進捗を確保するよう管理に努める」。