大阪母子医療センター/建替へDBで年内に事業者募集、府が債務負担期間延長

2024年9月12日 工事・計画 [12面]

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 大阪府立病院機構大阪母子医療センター(大阪府和泉市)は新センターの建設に向け、実施設計・施工一括(DB)方式による事業者募集の手続きを年内にも始める。当初計画していた工程に数カ月の遅れが生じたが、公告準備が順調に進んでいる。これに伴い府は債務負担行為の期間を1年延長した。
 大阪母子医療センターは母子の健康と医療向上を目的に1981年に設立。周産期医療の中核として地域に貢献してきたが、開設後40年以上経過し空調設備や給排水管などの老朽化が進んできたため、現在地で建て替える。所在地は泉北高速鉄道光明駅近くの和泉市室堂町840。
 新センターの規模は地下1階地上9階建て延べ3万6567平方メートルを想定する。新生児集中治療室(NICU)や新生児回復治療室(GCU)の拡充、個室の増加といった医療機能を向上することで、周産期医療と小児医療を強化する。
 敷地は約7ヘクタールで、空きスペースに新センターを建設した後、既存施設を撤去する。現手術棟は引き続き活用する。
 基本設計は安井建築設計事務所・シップヘルスケアリサーチ&コンサルティングJVが作成した。今後は2025年度にDB事業者を選定し、30年度までに工事を終え、新センターを開院する。その後、31~32年度に撤去工事を行う。
 変更後の債務負担行為の期間は24~32年度。限度額の361億0909万9000円に変更はない。9月議会に変更案を上程する。