静岡県/新県立中央図書館整備、9月補正予算案に債務負担268億円設定

2024年9月13日 工事・計画 [7面]

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 静岡県は、東静岡駅南口の県有地に全面移転する新県立中央図書館整備事業について、9月補正予算案に267億9800万円の債務負担行為(2025~27年度)を設定した。10月11日に閉会する9月定例議会の議決を経て速やかに入札公告の手続きに入る。建設資材価格の高騰や働き方改革などの要因を反映し工事費を精査したほか、工期も当初より2カ月程度延長した。28年7月ごろの開館を目指す。
 施設はS造9階建て延べ約2万平方メートル。従来の図書館の枠を越え、子どもから大人までが「学び、交流し、創造する」新たな知の発信拠点とする。新たな機能として1~2階を交流機能とし、イベントやセミナールーム、会議室、実験室などを配置。図書館で借りた本を参考に実験や料理などが行えるスペースを設置した。屋外で読書ができるテラスも各階に設ける。ルーバーや床、本棚などには県産材を活用する。3階はペデストリアンデッキで東静岡駅と接続する。
 収蔵能力は約200万冊(現施設は約90万冊)、開架冊数は約80万冊(同約20万冊)。想定来館者数は年間約100万人を見込んでいる。設計や備品、システム費などを含めた総事業費は約298億円。建設地は静岡市駿河区東静岡2。駐車場を含めた敷地面積は約2・4ヘクタール。基本・実施設計はC+A・アイダアトリエ・日建設計(エンジニアリング)JVが担当。