大阪・関西万博/1周2キロ大屋根リング、十倉会長らが出席し式典開く

2024年9月17日 行事 [8面]

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 2025年日本国際博覧会協会は13日、25年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の会場予定地(大阪市此花区)で、大屋根リングの木造建築部分の完成を祝う記念式典を開いた。十倉雅和会長、松本正義副会長をはじめ、理事を務める吉村洋文大阪府知事、横山英幸大阪市長、三日月大造滋賀県知事らが出席した。=1面参照
 式典には大屋根リングの施工を担当した大林組、清水建設、竹中工務店を代表とする3JVの代表者も参加し、大林組の蓮輪賢治社長、清水建設の新村達也副社長、竹中工務店の難波正人会長らが出席。会場工区を施工する鹿島の石川洋副社長も参加した。
 十倉会長は「来場者はリングの美しさ、景色の美しさを楽しめる。パビリオンを一望し、国際博覧会を実感できる」と述べ、「万全の体制で開幕を迎えられるよう準備を進める」と決意を語った。会場デザインプロデューサーの藤本壮介氏は「世界の多様な国々、多様な人々がここで一つにつながり、思いを一つにして未来をつくる最初の一歩になる。開幕が待ち遠しい」と話した。
 この後、立命館大学書道部の学生が「いのち輝く輪をつなごう!」の文字を書き上げ、会場は拍手で包まれた。
 大屋根リングは「多様でありながら、ひとつ」という会場デザインの理念を表した建築物。幅は30メートル、高さは12~20メートル、内径は615メートル、外径は675メートル。建築面積は約6万平方メートルに達し、世界最大級の木造建築となる。
 柱と梁の接合は神社仏閣などに採用されている伝統工法「貫(ぬき)工法」と最新の建築技術を組み合わせた。23年6月に組み立てを開始し、施工を効率化させたことで当初予定より約1カ月前倒しして8月21日につながった。
 大屋根リングの北東工区は大林組・大鉄工業・TSUCHIYAJVと安井建築設計事務所のグループ、南東工区は清水建設・東急建設・村本建設・青木あすなろ建設JV、西工区は竹中工務店・南海辰村建設・竹中土木JVと昭和設計のグループがそれぞれ設計・施工を担当する。