宮城県気仙沼市は１７日、旧市立病院跡地に移転整備する「新庁舎建設工事」の制限付き一般競争入札を公告した。Ｓ一部ＲＣ造地下１階地上４階建て延べ９２２２平方メートルの規模で新築。落札候補者を決定した後に２～３者ＪＶを結成する入札後共同企業体結成方式を採用する。１０月１１日まで参加申請を提出を受け付け、同３１日に開札する。落札候補者は１１月１３日までＪＶを結成した上で落札決定する。
　入札には市の建設工事登録のうち「土木一式工事」および「建築一式工事」のＡ等級が参加できる。代表者は総合評定値（Ｐ）が「土木一式工事」１２００点以上、「建築一式工事」１５００点以上で、１４年度以降に延べ４５００平方メートル以上の庁舎などの新築、改築、増築工事を元請として施工した実績を求める。構成員は市内に本店を置く候補者名簿（土木２１者、建築１５者）から自主結成する。構成員が１者の場合は「建築一式工事」の認定者とする。
　建設地は田中１７７の７（敷地総面積２万６６０２平方メートル）。庁舎のほか付属棟として車庫、倉庫、駐輪場、カーポートを備え、建物の延べ総面積は９４８１平方メートル。１７３台分の駐車場を整備する。
　１７日に公表した実施設計によると事業費は１０１億６０００万円と試算。うち新庁舎整備に７７億７０００万円、外構・造成関連費に１７億４０００万円を見込む。外観は、気仙沼の新しい「しるし」となるよう「涼風にはためく旗」をイメージした大屋根を採用。ガラス張りや吹き抜け、木材を使った開放感のあるデザインとする。
　設計業務は久米設計・国際航業ＪＶが担当。９月末で実施設計を終える。旧市立病院の解体工事は西松建設・丸本組ＪＶの施工で３月に完了した。２５年に造成工事、建築工事に着手する。工事内容は建築本体、電気設備、機械設備、昇降機設備、外構工事、残置建物解体の各工事と造成工事（造成、ボックスカルバート、擁壁、緑地整備、市道改良ほか）。１２月議会の承認後契約を結び、２７年７月３０日を工期に設定している。