岸田文雄首相の後任を決める自民党総裁選は27日に投開票され、石破茂衆院議員(元幹事長)が第28代総裁に選出された。10月1日召集の臨時国会で首相指名選挙を経て、第102代首相に就任する。同日中に組閣し新内閣が発足する見通し。石破氏は選出後のあいさつで「安全で安心な国にするために、全身全霊を尽くしていく」と表明した。
石破氏は国として災害対応の体制が不十分と指摘し、自然災害への対応力を強化する方針を打ち出している。
AIやデジタルツインなどICTを最大限に活用し、事前防災の徹底や事態対処の高度化に取り組む考えだ。人員、予算の大幅拡充や、国土強靱化の加速にも意欲を見せている。
事前防災や発災後の対応を担う「防災庁」の2026年度内創設を主張する。将来的には「防災省」への格上げも視野に入れる。予報・予知に携わる気象庁の体制強化にも取り組む。政策を着実に実現させるため、1年ごとに数値目標を設定し、検証していく考えも明らかにしている。