東京海上HDら/新本店ビル(東京都千代田区)建設、竹中工務店JVで25年3月着工

2024年10月3日 工事・計画 [4面]

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 東京海上ホールディングス(HD)と東京海上日動火災保険は、東京都千代田区で計画している新本店ビルの概要をまとめた。建物は延べ12・4万平方メートルの規模で計画。高さは107メートル。地上部をS造とW造で構築し、国内最大級の木質ビルになる。設計を三菱地所設計、施工は竹中工務店・大林組・清水建設・鹿島・大成建設・戸田建設JVが担当。2025年3月の新築着工、28年8月の竣工を目指す。
 計画地は丸の内1の6の1(地名地番、敷地面積1万0147平方メートル)。新丸ビルの西側に隣接し、行幸通りに面している。
 計画名は「(仮称)東京海上ビルディング計画」。建物は地下SRC、地上S・W造地下3階地上20階建て延べ12万4454平方メートルの規模とする。基礎工法は直接基礎を採用する。
 新たなビルのデザインは関西国際空港第1ターミナルビルなどを手掛けたイタリアの建築家レンゾ・ピアノ氏に任せた。木の柱と梁でできたビルをガラスのカーテンウオールで覆ったような外観が特徴。床の構造材にCLT(直交集成板)を採用するなど、可能な限り多くの木材を利用する。
 木材利用により、建設時の二酸化炭素(CO2)排出量を一般的な同規模の規模のビルと比べて3割程度削減。高効率設備や地域冷暖房、再生可能エネルギーも導入して省エネルギー化に貢献する。屋上には緑豊かな庭園を整備する。
 以前の本店ビルは1974年の竣工で、延べ約6・3万平方メートルの規模。建築家・前川國男が設計した唯一の超高層ビルだった。竹中工務店JVにより2月までに解体を終えた。