名古屋市/新たな劇場整備基本計画案で概算事業費580億円に、新施設は3・7万平米

2024年10月3日 工事・計画 [11面]

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 名古屋市は、市民会館(Niterra日本特殊陶業市民会館、中区)の建て替えに向け、新たな劇場の基本計画案をまとめた。古沢公園・市民会館エリアの新施設の想定規模は延べ約3万6500平方メートル。概算事業費は約580億円(税込み)。事業手法はPFIのBTO(建設・移管・運営)方式を基本とする。同手法で進めた場合は2025、26年度に公募資料を作成。26、27年度に事業者を公募・選定する。28年度から設計・工事を進め、35年度の開館を想定する。
 古沢公園・市民会館エリアには第1ホール(約2200席)や第2ホール(約1500席)、スタジオ、練習室、会議室、にぎわい・交流スペースなどを備える。施設内部と連続性のあるオープンスペースも整備し、劇場と公園の一体感も創出。まちに開かれた劇場を目指す。
 アスナル金山エリアの想定規模は約9000平方メートル。今後、金山駅前複合施設の検討と合わせて詳細を固める。第3ホール(900席)が入る予定。
 VFM(バリュー・フォー・マネー)は、設計・施工一括発注と指定管理(DB+O)方式が最も大きいが、民間のノウハウを活用した劇場の維持管理・運営面を考慮し、BTO方式を基本として検討する。
 概算事業費は、既存施設の解体と新たな劇場の新築の費用として、今年5月時点の建設物価に基づいて試算した。維持管理・運営費や道路など周辺インフラ整備費は含んでいない。