茨城県鉾田市/新庁舎と公共施設一体整備を構想、概算工事費は最大138億円

2024年10月25日 工事・計画 [5面]

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 茨城県鉾田市が新庁舎と公共施設の一体的な整備を構想している。図書館や中央公民館、福祉関係施設などを集約・複合化したい考え。総延べ床面積は最大約2・1万平方メートル。建設候補地は安房南地区周辺を最優先として用地取得手続きを進める。一体整備の概算工事費は最大138億円と算定した。2031年の供用開始を目指す。
 24日、「鉾田市新庁舎・公共施設等整備基本構想素案」を公開した。26年度までに基本計画を策定し、26、27年度に基本設計、27、28年度に実施設計をまとめる。同年度に建設工事に着手する。竣工は30年度を予定している。一体整備の概算工事費は約115億~138億円を見込む。内訳は新庁舎が55億~66億円、公共施設などが約60億~72億円。
 必要な敷地面積は3万8800~4万3800平方メートルと算定した。建設地は優先度の高い順に、安房南地区周辺、安房北地区周辺、鉾田南小学校東側交差点周辺、同小東側交差点先周辺の4カ所を候補に挙げている。
 新庁舎と公共施設の想定規模は▽建築面積=7830~1万1630平方メートル▽総延べ床面積1万6830~2万1430平方メートル(うち新庁舎部分1万~1万2000平方メートル)▽駐車場=2万4675平方メートル(975台分)▽緑地面積=6293~7560平方メートル。構想段階では集約化、複合化する建物の組み合わせが確定していないため、それぞれ単独施設として延べ床面積を算出後、合算した。
 建設手法は従来方式、ECI方式、設計・施工一括(DB)方式、PFI方式を挙げた。構想段階では手法の概要をまとめるにとどめ、基本計画の検討資料として活用できるようにする。
 市は素案に対する一般の意見を11月22日まで募集している。市内勤務者や市内に事務所を持つ法人や団体などが対象。意見は政策企画部政策秘書課への持参や郵送、FAXなどで受け付けている。
 現庁舎は市の個別施設計画に定めた使用年数まで残り10年となり、コンクリート圧縮強度や耐震性が不足していることから建て替えが必要とされていた。同計画では、40年間で公共建築物の保有量を延べ床面積で30%削減することも掲げている。市は公共施設を集約し、建て替える必要のある庁舎と複合化することが合理的と判断した。