岐阜市/岐阜公園の都計変更へ、岐阜城天守閣含む山上部を区域に追加

2024年10月25日 工事・計画 [7面]

文字サイズ

 岐阜市は、観光拠点である岐阜公園(大宮町1ほか)の都市計画変更手続きを進めている。岐阜城天守閣がある山上部で、史跡にふさわしい景観の復元などを目指す。変更案の縦覧を31日まで行い、意見を受け付ける。11月の市都市計画審議会や岐阜県知事協議を経て、12月上旬の都市計画決定告示を予定する。
 変更案によると、岐阜城天守閣を含む山上部の約1・8ヘクタールを都市計画公園区域に追加。山麓部の公園として供用開始していない国有林の区域約12・4ヘクタールを除外する。変更後の公園面積は約22・9ヘクタールとなる。
 岐阜公園は市で最も長い歴史を持つ都市計画公園。鵜(う)飼いが行われる清流長良川に接し、岐阜城天守閣が築かれた金華山の麓に位置する。年間約100万人が来園する観光拠点となっている。
 市は3月、都市計画マスタープランや史跡岐阜城跡整備基本計画など上位・関連計画との整合を図りながら「岐阜公園再整備基本計画」をまとめた。それによると、岐阜城を中心とした本格的な歴史公園としての整備や金華山の豊かな森林資源の保全、生物多様性の維持向上を方針に掲げている。山麓部と山上部を統一的なコンセプトで一体的・計画的に整備・管理するため、都市計画公園の区域を変更する。
 再整備基本計画では具体的な取り組みとして、山上部の城郭の復元整備や岐阜城天守閣の改修、遊歩道の整備、遺構の保存・展示・復元、山麓部の飲食・物販施設の整備やガイダンス施設整備などが盛り込まれている。