凜/ユアテック・中野渡環さん、鍛錬重ね夢の舞台へ

2024年10月28日 人事・動静 [12面]

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 血のにじむような努力で磨き上げた技を競う「技能五輪」。高校時代から全国大会への出場を夢に見ていた。入社は2023年春。常に自分と向き合い鍛錬の日々を過ごしている。ものづくりに心を引かれたのはお姉さんの影響が大きかったという。進学先の高校を決める時、姉の背中を追うように「地元にある工業高校の電気科を迷わず選んだ」。
 電気の安定供給と安全を担う電気配線に挑む電工職種。「つらいことも多かったが乗り越えたから今の自分がある」。高校2年生の時に県大会で1位になった。集大成で挑んだ東北大会は3位という好成績だけでなく、卒業後の進路を決めるきっかけにもなった。
 大会の審査員を務めていたのは現在の上司。ユアテックに入社すれば「レベルの高い技能五輪全国大会に挑戦できる」と知った。入社してから約1年、鍛錬に次ぐ鍛錬の日々は大変なことも多かった。それだけに女性初の技能五輪出場選手に選抜された時は「うれしくてたまらなかった」。
 与えられた施工条件に従い鍛え上げた技と創意工夫で配線作業を完了する。競技時間は5時間を超え、手が震えるほどの緊張も味わう。「ミスが出るとペースを崩してしまう」のが弱点と自己分析。自分を信じ仲間と一緒に練習し「29日の社内大会で結果を残して全国大会に弾みをつけたい」と話す。夢の舞台は11月に愛知で幕を開ける。
 ユアテックエンジニアリング本部電気設備部施工センター(なかのわたり・たまき)