日本建設業連合会(日建連)関西支部広報委員会(梅本正樹委員長)は広報誌「しびる41号」=写真=を発刊した。テーマは開幕近づく万博大特集「近づく万博・拡がるインフラ・進むDX」。万博の関連工事に携わる人や先進技術などにスポットを当て、万博開催の意義や楽しみ方とともに、変わる建設業の魅力を発信する。
巻頭は2025年日本国際博覧会協会の東川直正副事務総長とフリーアナウンサーの毛利聡子氏が対談。「まずは来て、観て、体感して欲しい」をテーマに、会場運営を担う東川氏が快適に回遊するためのヒントやポスト万博の展望などを語っている。
「建設DX最先端」では、淀川大堰閘門事業(施工=大成建設)と万博のシンボル「大屋根リング」の西工区(竹中工務店・南海辰村建設・竹中土木JV)をピックアップした。大成建設は3Dモデルを活用した施工や生コン情報のクラウド管理などDXの事例を解説。竹中工務店はBIMと工作機械を連動させた木部材の完全自動加工などで大幅な工期短縮と省力化を実現した「竹中新生産システム」などを紹介している。
万博会場へのシャトルバス専用道路として暫定利用される淀川左岸線(2期)や万博に合わせ開業する夢洲駅など交通インフラの整備状況を伝える「レポート最前線」も収録。「偉人たちの歴史街道」では1970年大阪万博にスポットを当て、会場の基本計画を手掛けた丹下健三と万博での偉業を振り返る。
「未来へのとびら」では万博工事に携わる若き建設人として大成建設の西尾実里さん(建築)と竹中土木の有馬龍さん(土木)が登場。やりがいや意気込みなどを語っている。建設中の建造物を紹介する「LANDMARK」は大阪・関西万博日本館を取り上げた。
発刊に当たり29日に行った記者会見で梅本委員長は「万博の機運を醸成したいという思いで発刊を手掛けてきた。日建連各社も生産性向上の先進技術などを導入しながら懸命に工事を進めている。広報誌を通じ一般の方々にも建設業への理解と関心が広がれば」と期待を寄せた。発行部数は3万部。会員企業や関係官公庁、地方自治体、学校、経済団体、図書館、道の駅などに無料配布する。