TX沿線自治体ら/12月に期成同盟会設立、東京駅延伸や都心部・臨海地下鉄接続へ

2024年11月13日 行政・団体 [4面]

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 つくばエクスプレス(TX)沿線の地方自治体らは「(仮称)つくばエクスプレスと都心部・臨海地域地下鉄の接続事業化促進期成同盟会」を12月に設立する。TXを南端の秋葉原駅から東京駅まで延伸した上で、東京駅から東京ビッグサイト(東京都江東区)付近までを結ぶ「都心部・臨海地域地下鉄」と一体整備する構想がある。期成同盟会で国など関係機関への働き掛けを強め、事業化検討に弾みを付ける。
 期成同盟会にはTX沿線に位置する茨城県つくば、同つくばみらい、同守谷、千葉県柏、同流山、埼玉県三郷、同八潮の7市に加え、東京都内では足立、荒川、台東、千代田、中央各区などが参加する予定。東京都や茨城、千葉、埼玉各県、沿線の商工団体なども入る見通しだ。沿線7市は既に「TX沿線7市首長懇談会」を設立済みで、同懇談会が延伸予定エリアの自治体に参加を働き掛けた。
 TXの東京駅延伸は2016年の交通政策審議会(交政審、国土交通相の諮問機関)答申で、「国際競争力強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」に位置付けられた。答申は都心部・臨海地域地下鉄の新設と、TXとの一体整備にも言及。21年の交政審答申は都心部・臨海地域地下鉄に対し「TX延伸との接続も含め、事業化に向けて検討の深度化を図るべき」だと表現した。
 東京都も22年に事業計画案を公表。24年2月には鉄道建設・運輸施設整備支援機構、東京臨海高速鉄道との間で3者合意を結び、事業計画の検討に取り組む方針を確認した。