三井不動産らは横浜市中区で進めている「横浜市旧市庁舎街区活用事業」に関連し、街区名称を「BASEGATE(ベースゲート)横浜関内」に決めた。旧庁舎をホテルとして保存・活用するほか、アリーナやエンターテインメント施設、オフィスなどを設け、新旧融合の多用途拠点へと仕上げる。施設は総延べ12・8万平方メートルの規模。設計・施工は鹿島と竹中工務店が手掛けており、2025年12月の竣工、26年春の開業を目指す。
BASEには拠点や起点、野球の塁などの意味を持たせた。来街者にさまざまな体験に触れてもらい、新たな感動や出会いへの入り口(GATE)になってほしいとの願いを込めている。
計画地は港町1の1の1ほか(敷地面積1万6500平方メートル)。JR関内駅の北側に面する。敷地内では建築家・村野藤吾が設計した旧横浜市庁舎行政棟を保存・活用。「ザ・レガシー」と名付け、ホテル「OMO7横浜by星野リゾート」や商業店舗を入れる。
敷地中央には低層のエンターテインメント施設「ザ・ライブ」を設ける。18メートル×8メートルの大型LEDビジョンを設置し、飲食しながら野球などのスポーツ観戦や、音楽ライブなどが楽しめる環境を整える。
かつて議会棟があった敷地北側には高層棟「タワー」を建設している。1~5階にエンターテインメント施設「Wonderia(ワンダリア)」を開設。プロジェクションマッピングの技術を駆使し、没入感のある映像コンテンツを提供する。
6~8階は新産業創造拠点とし、生命科学分野の技術革新を育めるような体制を整える。11階以上は主にオフィス。Low-E複層ガラスの採用などで環境負荷低減に配慮し、ZEB Orientedの認証を取得した。
事業者は三井不らで構成するコンソーシアム「KANNAI8」。同社以外の構成員は▽鹿島▽京浜急行電鉄▽第一生命保険▽竹中工務店▽ディー・エヌ・エー▽東急▽星野リゾート-の7社。