神奈川県厚木市/本庁舎跡地等活用で市民対話の結果公表、アリーナ導入など要望

2024年11月14日 工事・計画 [5面]

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 神奈川県厚木市は、現本庁舎敷地の跡地活用で10月に実施した意見交換会の結果をまとめた。厚木市本庁舎敷地跡地等活用検討委員会(委員長・中村幹夫厚木商工会議所会頭)が4月、山口貴裕市長に提出した「本庁舎敷地跡地等活用に関する提言書」を踏まえた対話。市は12月~2025年1月ごろ各自治会を対象に説明会を開き24年度中に基本方針を策定する。27年度の新庁舎移転に合わせた事業着手を想定している。
 提言書では音楽やスポーツなどのイベントが開催できるアリーナ機能の導入などを求めている。敷地は売却せず、市が保有した上で責任を持って活用の検討を行うことも要望している。意見交換では市の財政負担増や周辺交通量への影響、新庁舎建設や本厚木駅北口再開発など近接する大規模再開発事業とのスケジュール調整、アリーナで想定する実施競技などについて質問や提案があった。
 市は小田急本厚木駅前の中町第2-2地区に複合施設を建設し、27年度中に庁舎などを移転する計画。移転に伴い現本庁舎敷地(中町3の17の17、8686平方メートル)の活用策を検討している。同じく老朽化した厚木消防署本署(寿町3)の再整備なども想定している。
 提言は本厚木駅北口周辺全体の持続的発展に寄与するため、回遊性やにぎわい、市民サービス向上などにつながる機能の導入を求めている。音楽興行、スポーツ、展示会といった多様な活動に対応する多目的ホールやアリーナなどの導入を提唱。災害時の地域防災拠点機能も必要と指摘している。
 敷地は将来的な行政需要なども見据え、単に売却して民間開発を誘致するのではなく、引き続き市が保有した上で責任を持って活用することを想定している。