週休2日交代制を30都道府県で導入、政令市含め増加/国交省調べ

2024年11月20日 行政・団体 [2面]

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 建設工事の現場従事者が交代しながら4週8休以上を確保する「週休2日交代制工事」が地方自治体発注工事にも広がっている。国土交通省による直近の調査によると、都道府県では30団体が導入済み。1年前より11団体増加し、全体の半数を超えた。政令市も1年前から倍増の12団体が導入している。連続作業の必要性などから現場閉所が困難な工事などを原則、発注者指定型で交代制とする自治体もあり、柔軟な休日確保に取り組む動きが活発になっている。
 交代制は各自治体で、通年の維持管理業務や庁舎・学校の改築工事、現場閉所が難しい工事、完成時期の制約が厳しい工事、早期完成が求められる災害復旧工事などで採用されている。導入を検討中の自治体も都道府県で6団体、政令市で2団体ある。
 運用面の課題は「休日取得の確認に手間がかかる」「交代要員を確保できる業者がいない」「業界団体からの要望がない」といった声が多い。自治体によっては休日率算出用の様式を作成し、休日確保の確認作業の負担軽減に取り組む。業界団体と意見交換し、積極的に交代制導入の必要性を見極める動きもある。
 名古屋市は2022年10月に交代制を導入し、23年10月には原則、発注者指定型とした。現場閉所が困難な工事などで採用しており、23年度完了工事のうち交代制として公告した全47件で週休2日を達成した。発注者指定型への変更前後で業界への周知にも努めた。
 国交省は休日確保の確認方法として、現場従事者の休日日数の割合が分かる一覧表を活用する北陸地方整備局の事例を紹介する。施工体制台帳上の元請・下請の技術者・技能者を対象とし、下請は台帳上の工期を基本に休日率を算出。全従事者の休日率を平均化すれば現場全体の休日率が分かる。これ以外に建設キャリアアップシステム(CCUS)の発注者支援機能を活用し、現場閉所率や平均就業日数を算出する方法も自治体に紹介している。